気温の高い時期でもつらい冷え性

2025年06月29日

冷え性は、気温が変化するにもかかわらず体温を一定に保つ機能が私たちに備わって
いますが、この機能がうまくはたらかなくなることで起こります。

冷え性の原因
1.血流の悪化
 冷え性を自覚している方のなかには、特に手や足に強い冷えを感じるという方も多いと
 思います。寒さを感じると、体は脳や臓器などが集まる頭部や胴体を中心に血液を
 集めて体温を維持しようとします。
 そのため、血液の流れが滞りがちだと体の末端に位置する手足にまで十分に行き渡ら
 なくなってしまいます。
 また締め付けの強い下着などの着用も、血流を悪化させる原因です。
 締め付けられている部分は血流が滞り皮膚の感覚がまひすることがあります。
 このような状態が起こると寒さを感じにくくなり、その結果体温調節がうまくいかなく
 なり冷えが生じてしまいます。
2.自律神経の不調
 自律神経は血管の収縮や拡張に関わり、血流量を調節することで体温調節を行っている
 神経です。そのため自律神経が正常にはたらかなくなると、冷え性を引き起こす原因に
 なります。
 また、効き過ぎる空調も室内外の温度差を招き自律神経の不調につながります。
 特に夏場の効き過ぎる冷房は、夏の冷え症の原因となるため注意が必要です。
3.筋肉量の減少
 筋肉量が少ないと体の熱がつくられにくくなり冷えを生じやすくなります。
 体の熱をつくり出す仕組みには、エネルギー代謝が大きく関わっています。
 私たちは筋肉を動かすことでエネルギーを使い熱がつくられますが、特にたくさん
 筋肉を動かす運動時はエネルギー代謝が活発になり多くの熱がつくられます。
 つまり体の熱をつくり出すためには筋肉が必要で、さらにその筋肉を動かすことで
 より多くの熱がつくられるということになるます。
 筋肉量が少ないことは体を温めるための熱の生産量が少ないため、冷えにつながり
 ます。また筋肉量の少なさは血流の悪化を招くことで冷え性を引き起こします。
 特に下肢(足)の血流に大きな影響を与えているのがふくらはぎの筋肉です。
 ふくらはぎの筋肉量低下は下肢の血流停滞につながり、足先の冷えを引き起こします。
 筋肉量が少ないと体を温められない、血流の悪化という二つの点から冷え性を起こし
 やすくなります。
4.女性ホルモンの影響
 ストレスや更年期などの影響を受け女性ホルモンの分泌に乱れが生じることは、
 冷え性の原因となります。
 これは女性ホルモンが自律神経のはたらきに影響を与えているためです。
 女性ホルモンの分泌は脳の「視床下部」や「下垂体」から分泌されるホルモンにより
 調節されています。
 更年期などにより卵巣から分泌される女性ホルモンが減少すると、視床下部や下垂体
 からのホルモンを多く分泌し女性ホルモンの分泌を増やそうとします。
 しかし卵巣機能が低下しているため女性ホルモンの分泌は増加しません。
 このような状態が続くと、自律神経をコントロールしている視床下部のはたらきが
 混乱し自律神経に不調を来してしまいます。
 つまり更年期やストレスなどで女性ホルモンの分泌が減少すると、自律神経の不調に
 より血行不良を起こし、冷え性を引き起こします。
5.鉄の不足
 鉄分が不足すると体の冷えに影響を及ぼします。
 鉄は血液中の赤血球の色素成分「ヘモグロビン」を構成する成分です。
 体中に酸素を運ぶヘモグロビンは、鉄が不足すると合成されません。
 ヘモグロビンが合成されず酸素が体中に行き渡らなくなると顔色の悪さや疲れやすさ、
 目まいや立ちくらみなどの他、手足の冷えなどの症状が現れます。
 これが「貧血(鉄欠乏性貧血)」です。鉄が不足すると、目まいなどの代表的な貧血
 の症状に加え手足の冷えを招いてしまいます。
冷え性の改善
1.食事を見直す
 冷たい食べ物や飲み物を控え、体を温める食材を取り入れるのがおすすめです。
 体を温める食材にはしょうがやとうがらし、にんにく、にらなどがあります。
 これらの食材には体を温める効果が期待できる成分が含まれているため、積極的に
 取り入れてみると良いです。
 とうがらしの「カプサイシン」には発汗作用、しょうがの「ショウガオール」、
 にんにくやにらの「アリシン」ねぎやたまねぎの「硫化アリル」には血流改善効果が
 期待できます。
 エネルギー源や筋肉の材料となるたんぱく質、エネルギー代謝に関与するビタミン
 B群、血流を促すビタミンE、鉄の吸収を促進し毛細血管の健康を保つビタミンCなど
 は特に意識して摂取しましょう。
2.生活習慣を見直す
 体を温めるような生活習慣を取り入れることも重要です。
 例えば、お風呂はシャワーで済ませがちという方はなるべく湯船につかるようにした
 り、運動不足の解消や筋肉量を増やすための運動を取り入れたりするのも良いです。
 また体、特に下半身を冷やさないような服装を心掛けたり、締め付けの強くない
 衣服や靴を着用したりすることも冷え性の改善や予防につながります。
 さらに冷えに関わる自律神経を正常にはたらかせるためには、ストレスをためない
 ようにすることも大切です。
 体を動かす、音楽を聴く、話を聞いてもらうなどストレスが解消できる方法を
 見つけて気分転換を図ることを意識してみてください。
3.ふくらはぎのストレッチ
 冷え性の方は「立ちっ放し」「座りっ放し」の状態が長く続くと、より足の血流が
 滞り冷えやすくなります。足の血流促進の鍵となるのがふくらはぎの筋肉です。
 椅子に座り、足裏を床に付けた状態からかかとや爪先を上げ下げするだけでも、
 ふくらはぎや「すね」の筋肉が動くため血流促進につながります。
●ふくらはぎのストレッチ
 1.椅子に座ってかかとを上げ下げする。
 2.椅子に座って爪先を上げ下げする。
 3.立った状態でかかとを上げ下げする。
4.手指のマッサージ
 手指が冷えるという方は、手のひらや指先をもんだり両手の指を組んで指の付け根を
 刺激したりするのもおすすめです。
●手指のストレッチ
 1.手のひらや指先をもむ。
 2.両手の指を組んで付け根を刺激する。
 3.手を握って開く(グーパー)を繰り返す。
5.足のマッサージ
 下肢を動かすことも血流を促しますが、自宅にいるときなどはマッサージも試しましょう。
 冷えやすい足先に近い部分のマッサージとして、足の裏全体を痛くない程度に押したり
 足指と手指を握り合わせ足首を回したりする方法があります。
 またふくらはぎや、足の内側を全体的に(足首から太ももの付け根まで)下から上へさすり
 上げるマッサージも効果的です。

※外は暑いですが、室内は長時間冷房が入り身体が冷たくなりやすいです。
 特に冷え性の方は大変です。
 少しでも改善できるように工夫をして上手く夏を乗り切りましょう。

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